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2016-09-17

糸島生まれのみかん「糸島はるか」。甘さに驚く、糸島はるかの魅力とは♪


はるかは、自然交配によって生まれた奇跡のみかん。生みの親である石井徳雄さんと、はるかを使ったお菓子を商品化して販売している直売所・福ふくの里を訪ねてきました。

糸島生まれの「糸島はるか」が生まれたきっかけ

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見た目にはレモンのような黄色い色で、実際に食べてみるとさっぱりとして爽やかな口当たりの「はるか」。今や、女性や子どもに人気が高く、愛媛県や広島で大量に生産され、ANAの機内ドリンクになったり、海外に販路を広げたりと、注目の高い品種になりつつあります。

そんな「はるか」の生みの親は、なんと糸島市二丈にお住まい。ということで、話を伺うため、ご自宅へ。

「糸島はるか」は、全国でも珍しい、自然交配で生まれたみかん

糸島はるかみかん農家2代目の石井徳雄さんが、偶然にもはるかを発見したのは、昭和55年のこと。

「庭のつつじの木の下に、2年前ぐらいの苗木が2本生えていたのです。幹の太さは、つまようじくらい。日向夏の種を捨てた記憶があったのですが、今までに見たことのない葉の形状。偶然にも、日向夏と甘夏柑が自然交配していたんですね。

温州みかんの木に接ぎ木して、育ててみると、3年後、花が咲いて実がなって。実を調べてみると、酸がなくて、糖度が高い!これはいいということで、長い年月をかけて育成し、平成8年に品種登録をしました」

と、石井さん。

「はじめ、「円香(まどか)」で品種登録する予定が、3年前に類似名称の「紅まどか」が登録されていたので、はるかという名前になったのです。

今考えると、はるかでよかった。まどかでは、売れていなかったかもしれませんね(笑)。

こんなに「はるか」が広がるなんて、思いもしませんでした。」


愛媛県で火がついた糸島はるかは、次第に全国へ

糸島はるか
当時は、二丈土曜夕市で地道に販売。あるとき、北九州のデパートで販売する機会に恵まれた時のこと。

たまたま愛媛県にある苗木会社のスタッフが試食し、苗木を販売したいということになったそうです。愛媛県は、言わずと知れたみかん王国。品種開発にも熱心な県。愛媛県で火がついたはるかは、次第に全国へ広まっていきました。

「はるかは、虫や病気に強く、作りやすい。そのうえ、最盛期には1本の木で200個ほど実をつけてくれます。冬暖かくて霜が降りにくい二丈福吉地区は、晩柑類に最適な気候です。現在は、糸島で20戸ほどの農家が、はるかを作っています。」


糸島はるかのスイーツ「はるかまるごとジュレ」が誕生

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はるかの発祥地である、糸島市。しかしながら、愛媛や広島に比べると、残念ながら認知度が低い。

ということで、糸島市と九州大学の連携事業で目に留まり、「はるかを使ったお菓子を作ろう!」ということで生まれたのが、「はるかまるごとジュレ」。生産と販売を行っている直売所・福ふくの里へ向かいました。

haruka05福ふくの里は、昭和54年に、地元の農家30人ほどで立ち上げた直売所です。現在は、生産者250人。売り上げは、5億円弱。ということで、土日ともなると、ひっきりなしに車がやってきます。

「はるかのまるごとジュレ」など、はるかを使ったお菓子を作るのは、福ふくの里創業当時から働く、岩本照美さんをはじめとする女性スタッフたち。

「まるごとジュレは、はるかを丸ごと全部食べられるお菓子です。しかし、とにかく手間がかかるもので…。2日間でできる数は、100~150個」と話す岩村さんにお願いして、生産現場を見させていただきました。


はるかのまるごとジュレ 作り方をご紹介いたします!

haruka06-150x150【1】まずは、大玉はるかの中身をくり抜きます。食べたときに口当たりが悪くないように、下のワタの部分もハサミで丁寧に取り除きます。全部、手作業です。



haruka07-150x150【2】中身をきれにくり抜いた皮を、湯煎にかけます。



haruka08-150x150【3】ひとつひとつ茹で具合を手で確認して、一気に冷まします。「煮過ぎたら、味、香りがなくなってしまいますからね」と、岩村さん。



haruka09-150x150【4】冷めた皮をシロップで煮ること、2、3時間。その後、馴染ませるため、12時間漬けっぱなしにします。



haruka12-150x150【5】その間に、中身を絞ります。この搾り汁がジュレに。だいたい、1個のジュレに、3~4個のはるかが使われます。贅沢です。1日目の作業は、ここまで。



haruka11-150x150【6】さて、2日目の作業です。搾った汁と果肉とゼラチンと砂糖で、ジュレをつくっていきます。



haruka10-150x150【7】シロップ漬けした皮を並べて、ジュレを注いでいきます。



haruka13-150x150【8】フタをしたら、できあがり!



取材後、岩本さんからこんなお話を伺いました。

二丈で生まれてずっと暮らして、この町が大好きです。

はるかもこの町でうまれたみかん。

はるかを使ったお菓子を作って広めることで、地元の農家さんたちを元気づけられたらいいなと思います。

もっともっとはるかを使った商品を作っていきたいですね。岩村さんが地元を愛する気持ちが、まるごとジュレには詰まっています。


haruka14福ふくの里
住所:〒819-1631 福岡県糸島市二丈福井6333
電話:092-326-6886
FAX:092-326-6888
営業時間:午前9時〜午後17時まで
店休日:1月1日〜5日/8月14日〜16日
http://fukufuku-sato.com/



掲載している情報は掲載日時点のものとなります。掲載時点から内容に変更が生じている場合がございますので、予めご了承ください。

詳しくは各店舗にお問い合わせください。


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