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2025-09-10

まつなが農園|祖父母と父から継いだ農業と辛子高菜。継承と創造で新しい農業の形へ


マンションや一軒家が立ち並ぶ、住宅街ど真ん中の畑で行われる農業。

「ここで?」

初めはそんな疑問を抱きつつ、今回は、福岡市西区福重にある「まつなが農園」におじゃましてきました。

まつなが農園

今回お話を伺った「まつなが農園」代表:松永寛之さんが農業を始めたのは2023年4月。

それまでは大阪府警察で勤務していたという、少し珍しい経歴の持ち主です。

松永家は、この土地で約70年ほど農業を続けてきました。

かつては畑が多く広々としていた福重の土地ですが、立地が良く、現在はマンションやアパート、一軒家が立ち並ぶ住宅街に。

しかし松永さんの祖父は土地を売らず、ここで畑を続けることを選びました。

「祖父が守ってきた農地を自分の代で絶やすわけにはいかない」

そんな想いから松永さんは一念発起し、後を継ぐために家族を大阪に残して単身福岡へ。

畑には祖父が植えていた柑橘の木がありました

最初の1年目は見習いとして、農業の基本を学ぶ日々。2年目からは本格的に農業をスタートさせました。

現在は季節によってさまざまな野菜を試験的に育てながらも、生産の軸となっているのは「高菜」です。

祖母から継いだ高菜漬け、父と作った辛子高菜

高菜を主軸に選んだのには理由があります。

「まつなが農園」では高菜の生産だけでなく、栽培した高菜を自ら高菜漬けに。

さらに高菜漬けを油炒めに調理、辛子高菜に加工して販売しています。

この高菜漬けのレシピは、松永さんの祖母から受け継いだもの。

「おばあちゃんが若い頃、漬物屋さんで働いてたんですよ。その時に覚えた製法を、ずっと変えずに続けています」

おばあちゃん直伝の製法は、シンプルながらも手間ひまがかかります。

収穫した高菜を天日干しして、塩をふり、足でゆっくり踏みながら漬け込むのが特徴です。

天日干し
樽に漬け込む前
漬けているところ。すき間なくキレイに漬かってます!
手作りで製造している様子

「一気にギュッとやると形が崩れてしまうんです。少しずつ、丁寧に。昔ながらのやり方なんです」

こうして漬けられた高菜は、しっとりと味がなじみ、噛むほどに旨みが広がります。

また、辛子高菜は、佐賀県でラーメン屋を営む松永さんのお父様に指導してもらいながらレシピを完成させたもの。

実際に店舗で提供・販売され、ラーメンのトッピングとして大人気。袋で購入して帰る方もいます。

畑は祖父から。漬け方は祖母から。味付けはお父様から。

家族の技術や想いを受け継いで完成した「辛子高菜」なんです。

辛子高菜の魅力

「まつなが農園」の辛子高菜は、ラーメンのトッピングとしてスタートしていることから、ちょっぴりピリ辛なのが特徴。

同じ福岡市の醤油蔵「ヤマタカ醤油」の醤油を使い、出来るだけ添加物を使わない自然なおいしさに仕上げるなど、味付にも工夫があります。

☆辛子高菜|おすすめのレシピ

松永さんおすすめの食べ方は、まずはチャーハン!

「油分が多めでピリ辛なので、食べるラー油のような感じで料理に使うのがおすすめです」

ペペロンチーノやクリーム系のパスタ、卵かけご飯に混ぜてもおいしく、冷蔵庫にストックして置けば、料理の幅が広がります。

ピリ辛の味付は、そのままでお酒のアテにピッタリです。

住宅街で行う新たな農業の形

「まつなが農園」では高菜だけでなく、夏はトマト・ナス・おくら・きゅうり・枝豆、冬は・白菜・ブロッコリー・玉ねぎ・さつまいもなど、15アールほどの面積を上手に活用し、季節ごとにさまざまな野菜を栽培しています。

取材時はさつまいもが植えられていました

販売方法は模索中で、現在の販路は主に、近隣の産直市場とSNS。

「SNSで発信していたら、DMで直接『欲しいです!』って連絡をいただくこともあります。スーパーではなかなか伝わらない思いやストーリーを、SNSならじっくり届けられるのがいいですね」

旬の野菜を詰めた「季節のお野菜おまかせセット」も好評だそう

距離の近いやりとりができるのが、農家直送ならではの強み。

定期的にリピートしてくれるお客様も増えてきました。

変わらないもの、変えていくもの

松永さんが大切にしているのは「継承」と「創造」。

「先祖代々の土地を守り、繋げていくという想いで農業をしています」

祖父の農地と祖母からの高菜漬けレシピを大切にしつつも、時代に合わせた新しい農業の形を創造中です。

また、繋げたいという想いや取り組みは、自分たちの中だけでは留まりません。

「これからは農家同士がチームになって、地域全体で盛り上げていくことが大切だと思うんです。

近くで農家をしている方も高齢化してきているので、それぞれの得意分野を活かした連携が出来ればいいなって考えています」

また、昨年子どもたちを連れて大阪から合流したパートナーの香菜さん。

最初は松永さんが農家になることに反対していたそうですが、この場所で行う農業に今では多くの可能性を感じているそう。

「散歩している近所の方が『野菜買えますか?』って気軽に声をかけてくれたり、同じマンションのお母さんから声をかけてもらったりとか、住宅街のど真ん中の畑だからこそ距離が近くて、出来ることがたくさんあるなって感じました。

だから、親子向けの農業体験や、いもの収穫体験をしたり、地域の人が集まれるコミュニティの拠点になりたいねって、今では2人で話しているんです」

土地を守り、人やコトをつなぐ農業へ――。

お2人が目指す新しい農業の形は、この先農業をやってみたい!と思う新規就農者の1つの選択肢や道しるべになるかもしれないな、と感じた私たちです。

「もっと福岡」も、夢の実現を心から応援しています!

実際に「まつなが農園」の野菜や辛子高菜が購入できる場所

この記事を読んで「まつなが農園」に興味を持った方は、ぜひ辛子高菜や野菜を手に取ってみてくださいね。

【まつなが農園SNS】

Instagram >>

☆ 詳しい注文方法はストーリーズに掲載されています。

【実店舗】

博多じょうもんさん 曰佐市場

住所:〒811-1314 福岡市南区的場1丁目23-23

TEL:092-581-0166

営業時間:10:00~18:00

定休日:全日営業(盆・正月を除く)

博多じょうもんさん 花畑市場

住所:〒811-1353 福岡市南区柏原1丁目1-42

TEL:092-565-2900

営業時間:10:00~19:00

定休日:全日営業(盆・正月を除く)

博多じょうもんさん 福重市場

住所:〒819-0022 福岡市西区福重1丁目16-6

TEL:092-884-3344

営業時間:10:00~18:00

定休日:全日営業(盆・正月を除く)

まつなが農園|インフォメーション

住所:〒819-0022 福岡県福岡市西区福重3-22-3-305

TEL:090-9548-9274

公式Instagram >>


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