国産・糸島産シナモンティーの魅力!栽培~商品化まで手掛ける泉屋六治
飲み物やスイーツ、パンなどに幅広く使用され、その独特の香りが好き!という方も多い香辛料「シナモン」。
じつは国産のシナモンは、栽培量が少なく貴重。その一部を、福岡県糸島市で栽培し、商品化まで行っているってご存知ですか?
今回は、糸島市で栽培されるシナモンの魅力や歴史。そして私たちが実際に購入して飲むことが出来る人気の「シナモンティー」についてご紹介します。
泉屋六治|糸島産シナモンティー
今回取材に訪れたのは、糸島市大門に栽培地と加工所を構える「泉屋六治(いずみやろくじ)」さん。
加工所には、糸島産シナモンを原材料に使ったお茶が、種類豊富に並んでいました!
一番人気は、定番商品の「シナモンティー」。
原材料にシナモンの葉が100%使用され、上品でほのかな香りが楽しめるお茶なんです。
みなさんが一番目にする「シナモンパウダー」や、喫茶店などで出てくる「シナモンスティック」などは、シナモンの樹の”皮”を使っていますが、「泉屋六治」の商品には、葉や枝(皮含む)など、シナモンを余すところなく全て使っているのが特徴なんです。
糸島産シナモン栽培のきっかけ
「泉屋六治」代表:白石 強(しらいし つよし)さんに、糸島で貴重なシナモン栽培を始めたキッカケを伺いました!
1つ目は、白石家が糸島で代々続く農家であること。主にお米・みかんなどの果樹を栽培しており、生まれたときから農業が身近な存在だったそう。
2つ目は、白石さんのひいおばあちゃんが白石家の土地内で見つけた「漢方園」。
じつは糸島は奈良時代、日本にやってきた遣唐使が船を泊める港の発着場となっていました。遣唐使が日本に滞在する間、必要な薬を栽培していたのがこの「漢方園」です。
「漢方園」の跡地で偶然シナモンを見つけたひいおばあちゃんは、その木を畑に植えなおして育てていたそう。その木が、白石さんとシナモンの出会いでした。
その始まりの木は、いま80歳くらい。白石さんが引き継ぎ管理し、現役で葉や枝が商品に使用されています。
国産シナモンの魅力
白石さんがシナモンを栽培・加工・販売しているのは、様々な角度からの魅力があるから。
学生時代に「中村学園大学 流通科学部」に通い、前職では、ドレッシングで有名な「株式会社ピエトロ」で勤務していた白石さん。
商品の開発、マーケティングや流通の勉強・仕事をしてきた経験が、シナモンの栽培・商品化に活かされています。
教えてくれたのは、マーケティング目線で見たシナモンの魅力。それは、国産のシナモン農家が少ないこと。国内では沖縄や鹿児島などの一部でのみ栽培され、希少性と独自性、需要があります。
また、商品化を考えると、シナモンは葉も枝も皮も捨てるところがなく、歩留まりが良いこと。常緑樹であることから、旬に左右されず、年間を通して商品の製造が出来ること。
また、お茶はもちろん、チョコレートケーキなどの甘味やパン、料理など様々な用途に使え、汎用性が高いこと。
独特の香りや効能など農作物としての魅力はもちろん、「売る」という目線から見ても、大変魅力的なのが国産シナモンなんです。
糸島で行う農業の価値
近年、グルメスポットや食の宝庫として、全国的にも知名度や人気が上昇中の糸島。でもじつは、農業が盛んなのはここ最近の話ではないのだそうです。
「糸島では、農業に関わる服飾品や神器が多く古墳から出土していて、2000年以上前から農業が盛んだったと分かっています。
理由のひとつは地形にあって、南に1000m級の山が連なっていること。山が台風を防ぐから災害が少なく、お米や作物を育てやすいんです。そして、山から海へと栄養が運ばれるため、海が豊かで漁業も盛ん。
いま、食の分野では『糸島ブランド』ってよく言われているけれど、それはイメージで捉えられていることが多いです。でも本当は、確かな歴史に裏付けされています。
僕は糸島産シナモンの商品を売ってるけど、商品に興味を持ってもらえたことをきっかけに、糸島の農業や歴史的価値も伝えていきたいです」
糸島の歴史や農業的価値を伝えるため「伊都国歴史博物館」の説明員や「知っとうかいな?糸島」という本の出版もしている白石さん。
実際に私たちも「伊都国歴史博物館」で糸島の農業の歴史についてお話を伺ったのですが、白石さんの伝え方が分かりやすくてすごく面白い!
私たちが知ったのはまだほんの入り口だけど、それでも糸島の農業の歴史を知るほど、その土地で作られた「シナモン」に対しての魅力や愛着が増しているように感じられました。
広がる糸島産シナモン
「泉屋六治」の糸島産シナモンは、今では誰もが知るブランドやパティスリーで原材料として採用されています。
例えば、サステナブルでストーリーのある日本素材のみを使用するチョコレートショップ「L’AVANCE」。
“九州の魅力をチョコレートに詰めて”をテーマに、パティシエが現地に足を運んで素材から厳選する「atelier cuillère ~アトリエキュイエール」の「九州ショコラ」など。
古くから農業が盛んな糸島という土地で、栽培されてきたシナモンのストーリーや、貴重な国産であること、「泉屋六治」のシナモンの栽培方法・商品の質の良さが高く評価されているんです。
日本からトップブランドを出したい
今後の目標は何ですか?と尋ねてみました。
「日本からトップブランドを出したい!」と白石さん。
「フランスは『シャネル』、イタリアは『グッチ』など、その国の顔になるブランドって各国にありますけど、『日本といえばこれ!』というブランドって、意外とないと思いませんか?僕はそれを作りたい!」
商品力、独自性や希少性、歴史的裏付け、そして白石さんの情熱。
なれるかも…!いや、なって欲しいです!
福岡・糸島からトップブランドが生まれることを「もっと福岡」も楽しみに応援させていただきます!
糸島産シナモンを使った人気おすすめ商品
ここまで読んでくださったみなさんは、実際に「糸島産シナモン」を使った商品を手に取ってみたくなったのでは?笑
おすすめの商品をご紹介します♪大切な方へのギフトにも。
シナモンティー|飲み方はティーバックにお湯を注ぐだけ。ノンカフェインでリラックスタイムに
定番の「シナモンティー」はマスト!
一般的な「シナモンティー」は、紅茶にシナモンをブレンドしたものも多いですが、こちらはシナモンの”葉”のみを100%使用したノンカフェインのお茶です。
栽培期間中・農薬不使用で育てられ、製造の時も香料や添加物などは一切使用せず、自然乾燥で微発酵を促し香りを立たせています。
実際に淹れてみると、袋を破った瞬間からシナモンのいい香りが鼻先にふわり!優しい味わいで、仕事の合間やリラックスタイムにピッタリだと思いました♪
ティーパックだから、お湯を注ぐだけで簡単にいただけます。
シナモン × ハーブや果物のお茶
白石さんがご自身で育てられているハーブや、糸島産あまおう、糸島産ジンジャー、長野県産りんごなどをブレンドした香り豊かなお茶は、季節や時期によって種類も様々。
とても暑かった取材の日には、水出しにもピッタリの「糸島レモングラスとシナモン」をお土産にいただいてしまいました。
泉屋六治|糸島産シナモンティーをぜひ手に取ってみて
取材に行くまでは、ひとつの「モノ」としか見えていなかった「シナモンティー」。
でも取材後の今は、商品を通して、”シナモン”の様々な角度からの魅力、糸島の農業の歴史への興味、それらを伝えたい!と活動する白石さんの活動が見えて、それらに想いを馳せることが出来ます。
小さな「シナモンティー」に、たっぷりの魅力が詰まっています!
せひ、あなたも楽しんでみてくださいね。
実際に購入できる場所
【実店舗】
★下記インフォメーションに記載のある、糸島市大門の加工場でも購入可能です。
※店舗によりお取り扱い商品・在庫状況が異なりますので、詳しくは店舗様へお問い合わせください。
◆ 福岡市内
DEAN&DELUCA 福岡(天神)店
住所:〒810-0001 福岡県福岡市中央区 天神 2丁目 2−43 ソラリアプラザ B2
TEL:092-739-0207
営業時間:10:00 – 22:00
DEAN&DELUCA アミュプラザ博多店
〒812-0012 福岡県福岡市博多区 博多駅中央街 1−1 アミュプラザ博多 B1
TEL:092-433-5113
営業時間:09:00 – 22:00
◆ 糸島市内
糸島くらし×ここのき
住所:糸島市前原中央3-9-1
TEL:092-321-1020
営業時間:10:00-18:00
定休日:火曜日
Aコープ前原駅南(JAポルタ)
住所:〒819-1138 福岡県糸島市前原駅南2丁目2-1
TEL:092-322-2861
8:45〜19:00(平日)、9:00〜17:00(土日・祝日)
糸島発酵salon悠結
住所:糸島市前原中央3-9-27
「糸島Sunショップ」
住所:〒819-1116 福岡県糸島市前原中央1丁目1−15 2F 筑前前原駅内
【オンラインショップ】
「泉屋六次」公式オンラインショップ
https://izumiyaroqji.stores.jp/
泉屋六治|インフォメーション
住所:〒819-1564 福岡県糸島市大門 347
TEL:090-5925-4843
公式Instagram:https://www.instagram.com/izumiyaroqji/