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2019-07-27

香春町地域おこし協力隊|観光から移住まで、田舎暮らし案内人


 香春町地域おこし協力隊.ai

話題にのぼる「地域おこし協力隊」

ニュースや雑誌でも目にする機会の多い「地域おこし協力隊」。

地域外の人材を受け入れ、人材が地域協力活動を行うことでその地に定住・定着してもらい、都市から地方へ移住したいというニーズに応えつつ、地域力の向上を計る。

その活動内容は、簡単にまとめるとこのような感じでしょうか。

とはいえ、活動内容や活動費などは、地方自治体によって様々で、求められている人材像もずいぶん違うといいます。

香春町採銅所駅舎

今回はどうしても記者陣が取材したい場所があり、ついに現地へ伺ってしまいました。

 

福岡県田川郡 香春町 の地域おこし協力隊に会いに

突然ですが、みなさん、《 香春町 》は読めますか?

…正解は「香春町(かわらまち)」です。笑 今回私たちが伺ったのは、田川郡香春町。

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香春町は人口約1万1千人。福岡県の東北部に位置しており、国道201号線と322号線のクロスする交通の要所です。

8世紀に編集された”風土記“にも登場し、史跡や文化遺産も多く残る歴史の深い町でもあります。

セメント産業で発展した経緯のある町のシンボルは、石灰岩の山である「香春岳」。

香春町のランドマーク香春岳

特産品は、金明竹という種類のタケノコと、

香春町の特産品たけのこ

あめ色が美しい手作りのあま干し柿

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周辺を山々に囲まれた自然豊かな町です。

香春町のこと・魅力についてもっと知りたい方はこちら↓

【香春町】移住したい!観光したい!うどん屋が有名?魅力紹介!

あるとき、取材とは別件で、福岡県の地域おこし協力隊について調べ物をしていた記者。

中でも、特に目を引いたのが香春町でした。

「香春町おもしろい!」とある意味、直感的に感じた理由は何か?

取材で、答えを見つけてきました。

 

香春町地域おこし協力隊に取材!

香春町地域おこし協力隊が集まってくださったのは「採銅所駅舎内第二待合室」。

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築100年を超える駅内に整備された、香春町地域おこし協力隊の活動拠点です。

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今回、座談会に参加してくださったのは、2019年3月で香春町地域おこし協力隊を退任された手島順也さん、現役:村上夕子さん、小野沢春輝さん、三村信也さん、小玉篤美さんの5名と、香春町役場まちづくり課 政策推進係:中村伸之祐さん。

ラフにお話が出来るように、車座になって話し始めた私たち。

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青い炎のように盛り上がった、笑 取材内容をお伝えします♪


記者より質問:なぜ、地域おこし協力隊をすると決めた時に、香春町を選んだのですか?

手島順也さん(香春町移住コーディネーターなど)

平成31年度で香春町地域おこし協力隊を退任

平成30年度で香春町地域おこし協力隊を退任

「僕はじつは、最初は同じ福岡県の糸島市に行こうとしてたんです。ですが実際に物件を探し出すと、アパートしか住む場所がなくて。

せっかく田舎に暮らすなら一戸建てに住んでみたいなという気持ちがあったので、募集がかかっていた香春町に行くことにしました。」

 

記者考察:

…そうか。地域おこし協力隊って、自分が協力隊になりたいと思っている時期に募集がかかっているかどうかで、地域がある程度、偶発的に決まるんですね…!

協力隊のみなさんも「絶対、香春町!」と思って来た方は、ほぼいないようでした。

正直、意外です。


記者より質問:香春町で、地域おこし協力隊としてどんなお仕事をされていますか?

☆お名前の後の( )は、みなさんの香春町での役職です。これまた、かなりユニーク!

※“半農半X”とは…半分は農業をして自給自足を行い、半分は自分の好きなことを仕事にするという形態の仕事のこと。

 

村上夕子さん(ものづくり担当)

平成30年5月着任。

平成30年5月着任。

村上さん「私は東京でテキスタイルデザイナーをしていました。

そのつながりで香春町でも布にまつわる仕事をしたいと思い、特産品の干し柿や金明竹を使用して、染色をしています。

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また、同時にグラフィックデザインの仕事も行っています。

任期が1年を過ぎて、これからは“自分のやりたいこと(テキスタイル)と、仕事をどう繋げるか?”

そして、“東京と香春町を繋げてなにができるか?”をもっと深堀していきたいと考えています。」

 

小玉篤美さん(半農半X担当)

平成31年4月着任。

平成31年4月着任。

「3.11の震災をきっかけに食べ物の安全面や生き方を真剣に考えるようになった私は、

自分の居場所を求めて日本各地、そして海外にも何か所も移住しました。

現地の農業や料理、ライフスタイルを学び、中でも自然農法をとても素敵だと感じたんです。

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私にとって、半農半Xの “X” の部分は料理です。

香春町で無農薬で野菜を育て、野菜を使った料理を提供する飲食店を経営することを仕事にしたいと思い、取り組んでいるところです。」

 

小野沢春輝さん(ナリワイづくり担当)

平成31年1月着任。

平成31年1月着任。

「僕は以前、警察で働いていました。だからこそ、民間でのお金の稼ぎ方を分かっていない部分があって。

好きなことを仕事にしてお金に変えるって、どういうことだろう?と考えながら、香春町を回って香春町の魅力を探ったり勉強したりしています。

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香春町で、新しい仕事を創り出していくことにチャレンジしているところです。」

 

三村信也さん(半農半X担当)

平成31年4月着任。

平成31年4月着任。

「僕は、海外の大学卒業後は関西で英語を活かせる仕事に就いていました。

ちょうど会社員生活に限界を感じていた頃に有機農業に興味を持ち、その後、徳島県にて有機栽培を学びました。

香春町では、1人で出来る範囲で有機栽培を実践していて、もうすぐニワトリを飼い始めます。

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もうすぐ猟師の資格も取りますし、複数ある“X”の一つとして、今年の冬からはわな猟師として(農作物被害に対しての)有害鳥獣駆除に従事していきます。

一つ一つの取り組みで、まずはひとりでもいきることから始めて、最終的には、地域の人と協力して一緒に食べていけるような仕組みづくりをしていきたいと思っています。

好きなことを仕事にする、をミッションにしている僕にとっては、今後 “X” が何にすなっていくのか?が課題なんです。」

記者考察

みなさん、これまでのお仕事経験に、香春町の魅力を掛け算して、仕事を0から生み出そうとしているんですね。

お話していて、香春町地域おこし協力隊には「好きなことを仕事にする」「挑戦してみる」といった、自由な空気や風土を強く感じます!


記者より質問:香春町地域おこし協力隊の自由な風土はどこから生まれたのでしょうか?

他地域では行政から予め役割を与えられている場合が多い、地域おこし協力隊。

短い期間で一定の成果を出さないとならないため、ある意味、そうならざるを得ない側面を持っていると思います。

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だからこそ、香春町のように「自分たちで仕事を創る」スタイルはかなり珍しいように感じますが…。


手島さん「自由?…そうですか?笑」

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村上さん「それは多分、先輩たち(卒業した地域おこし協力隊)の影響が大きいと思います。

今いる協力隊の中で私だけ、手島さんたちの代と1年間活動期間が被ってるんです。

3人いた先輩たちは、得意なこともバラバラ。

それぞれのやるべきことをしつつも、離れもせず、くっつきもせず、情報交換しながら、絶妙な距離感で関係を保っていました。笑」

真ん中が退任した3名。左から、村井勇輝さん、手島順也さん、浜田雄飛さん。

真ん中が退任した3名。左から、村井勇輝さん、手島順也さん、濱田雄飛さん。

 

記者考察:なるほど。初代の空気感や仕事の仕方が、その地域特有の空気を生み出すのですね。これもまた、偶発的なのかもしれません。

記者より質問:とはいえ、もちろん行政の方の協力がなければ「自分たちで仕事を創り出す」スタイルは実現できないと思うのですが。
香春町役場まちづくり課 政策推進係:中村伸之祐さん

香春町役場まちづくり課 政策推進係:中村伸之祐さん

中村さん「私たちは基本『彼らのやりたいことをバックアップしよう』という姿勢です。」

香春町に地域おこし協力隊を呼ぼうとしたとき、私の上司の坪根が、

東京から福岡県築上郡上毛町に移住した、元・上毛町地域おこし協力隊の西塔大海さんにお話を聞きに行きました。

いまの香春町の活動スタイルは、上毛町から教えていただいたことを取り入れています。

また、やっぱり初代の3人が香春町に来てくれたことも大きかったでしょうね。」

 

香春町役場職員

別日に取材した香春町役場まちづくり課 政策推進係長:坪根健さんは「この3人がいる間に香春町は変わるぞ。」と思ったといわれていました。

 

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手島さん「とはいえもちろん一定の決まりはあるので、ゆるい首輪をかけられているような感じで、むしろそれが丁度いいですよね。笑

町の人にも『町役場のものです』とお伝えすれば、信頼していただくまでが早いです。

このほどよい行政の方からの縛り加減が、活動のしやすさを生み出しているのかもしれません。」

記者考察

1代目が作った香春町地域おこし協力隊の雰囲気や活動内容。

その活動を知って「面白そう!」と集まった2代目だから、自然と受け継がれるコト、があるのですね。

そして、自分たちで仕事を創り出そうという地域おこし協力隊のみなさんと、やりたいことをバックアップしようという香春町役場の姿勢。

どちらが欠けても、いまの香春町は実現しなかったのでしょうね!

それにしても、この個性豊かなメンバー。

集まるべきところに人材は集まる…不思議な引力を感じます!

香春町地域おこし協力隊の魅力は、0から1が生み出されるというワクワク感かも!

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私たちが取材前に、香春町に感じた魅力の正体。

そして、出会ってから五感で分かった魅力。

それは、0から1を生み出そうとする協力隊のパワー、香春町が発展していくという期待やワクワク感!

ではないかと感じた記者でした。

香春町地域おこし協力隊のみなさんからは、前向きな姿勢を感じつつも、

肩肘を張りすぎず、植物が地面に根を張るように地域に根付いていこうとする安定感も感じました。

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だからこそ、これからの香春町、ますます面白くなります!

みなさん、この先も香春町と地域おこし協力隊から目が離せませんよ。

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香春町採銅所駅

2019年7月2日取材/文・写真|室井友希(株式会社アジアン・マーケット)

 

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